東京で飲食店を経営する方の税理士・記帳代行の選び方

東京の飲食店向け税理士・記帳代行

結論 東京で飲食店の税理士・記帳代行を探すときは、(1) 飲食業の実績(2) POS・クラウド会計連携(3) 相談のしやすさという全国共通の3軸に加えて、家賃と人件費が高い前提で月次の数字を一緒に見てくれるかを確認してください。都内は固定費の水準が高く、原価と人件費の合計(FL 比率)に許される余白が小さいため、「年1回の申告だけ」の関係だと打ち手が遅れます。

この記事では、東京の店舗に固有の論点と、都内で税理士を探す経路を整理します。全国共通の判断軸は 税理士の選び方、費用感は 費用の相場 にまとめています。

東京の飲食店で、月次の数字管理がより効く理由

飲食店の利益構造では、原価率30%・人件費率30%前後、合わせた FL 比率60%以内、そこに家賃比率10%前後を加えた FLR で固定費を設計するのが一つの目安とされます。

都内はこのうち家賃と人件費が高く出やすいため、同じ売上でも余白が小さくなります。家賃が売上比で15%を超えている店では、原価か人件費のどちらかを目安より低く抑えないと利益が残らない、という構造になります。どこを詰めるかは店の売りによって変わるため、「毎月の実数を見て決める」以外に方法がありません。

飲食サービス業で黒字決算の企業はおよそ 35.7%、約7割が赤字という統計もあります(約7割が赤字…飲食店の現実)。固定費の水準が高い地域ほど、数字を見る頻度がそのまま分岐点になります。

エリア・業態で変わる論点

同じ「東京の飲食店」でも、立地によって相談したい内容は変わります。

立地・業態数字面で起きやすいこと相談したい論点
オフィス街・ランチ主体平日と休日の売上差が大きいシフト設計と人件費率の月内変動
繁華街・夜間主体深夜帯の人件費が上がる割増を含めた人件費の見方
住宅街・個人店現金比率が残りやすいレジ締めと現金管理の運用
商業施設内売上歩合の家賃、締め日が施設基準売上と請求のずれの処理
デリバリー併用手数料と入金サイクルが増える売上の計上と入金の突合

このどれに当てはまるかを面談で先に伝えると、話が具体的になります。「飲食店です」だけだと、一般論の説明で終わりがちです。

都内で税理士を探す3つの経路

  1. 税理士会の紹介。地域ごとに支部があり、紹介の窓口が設けられています。対面を重視する場合の選択肢です
  2. 紹介サービス・ポータル。条件を伝えて複数の候補を集められます。掲載や紹介の仕組みは各社で異なるため、確認のうえ使ってください
  3. オンライン中心のサービス。所在地にかかわらず、クラウド会計と連携して記帳と相談を進める形です

どの経路で見つけても、判断軸は同じです。手順の詳細は 税理士の探し方8選 にまとめています。

東京の店が月次で見ておきたい数字

  • FL 比率(原価+人件費)… 60%以内が目安。超えた月は、仕入単価・歩留まり・シフトのどれが動いたかを分解する
  • 家賃比率… 10%前後が目安。動かしにくい固定費なので、超えている場合は客単価か回転数の設計で吸収する
  • 時間帯別の人件費… ランチとディナーで人時あたりの売上が違うため、合算だと問題が見えにくい
  • 決済手数料と入金サイクル… キャッシュレス比率が高いほど、売上が立った日と入金日のずれが資金繰りに効く

いずれも特別な資料ではなく、月次が締まっていれば試算表と POS のデータから出せる数字です。締まる日が決まっていることが前提になります。

損益分岐点を「1日の客数」に翻訳しておく

固定費が高い立地ほど、利益がゼロになる売上高(損益分岐点)を客数で言える状態にしておく価値があります。試算表の数字をそのまま眺めるより、日々の判断に直結します。

計算は簡単な四則演算で足ります。仮に、

  • FL 比率(原価+人件費)… 60%
  • 家賃… 月60万円
  • その他の経費(水道光熱・広告・消耗品など)… 売上の15%

とすると、利益がゼロになる売上高 S は「S=0.6S+0.15S+60万円」を解いて S=240万円。営業25日なら日商は約9.6万円、客単価3,500円なら1日あたり約28人が損益分岐点です。

この「28人」が出ていれば、平日の入りが20人で終わった日に、その場で足りない8人分をどこで取り戻すかを考えられます。家賃が上がるほどこの人数は増えるため、都内で物件を検討する段階から、家賃と必要客数をセットで見ておくと判断を誤りません。

数字は店ごとに違います。税理士に依頼している場合は、自店の実数でこの式を出してもらい、毎月更新してもらうのが最も実用的な使い方です。

店舗を増やす前に整えておくこと

2店舗目の検討に入ると、必要になる資料が一段階増えます。都内は物件取得費や保証金の負担が大きく、資金計画の精度がそのまま可否を分けます。

  • 店別の損益(合算では、赤字店舗が黒字店舗に隠れます)
  • 1店舗目の月次が遅れなく締まっている実績(審査では過去の帳簿が根拠になります)
  • 人の配置計画(既存店から人を抜くと既存店の売上が落ちる、という連動を数字で見る)
  • 法人化を検討する場合の判断材料(時期と条件は税理士と個別に確認してください)

融資の審査論点は 開業融資が通らない理由、開業全体の流れは 開業支援 にまとめています。

対面かオンラインか

都内は事務所の数が多い一方で、移動時間が読みにくい地域でもあります。営業時間中に往復1時間を毎月確保できるかを、契約前に具体的に想像しておいてください。

  • 対面が向く場合:数字の読み方から教わりたい、開業直後で相談したいことが多い
  • オンラインが向く場合:営業時間が長い、日中に店を離れづらい、複数店舗で移動が増える

どちらを選んでも、資料の受け渡し方法と締め切り日(いつまでに何を渡すと、いつ試算表が出るか)を決めておくことが、月次を回す条件になります。

相談前に用意しておく資料

直近の試算表または確定申告書、月の売上がわかる資料(POS の月次レポート等)、家賃と人件費のわかる資料、利用中の会計ソフト・POS・決済サービスの一覧。この4点があれば、初回から具体的な話ができます。

この4点をそろえる理由は、見積もりが「店の規模」ではなく書類と取引の件数で決まるためです。決済手段と会計ソフトの名称まで伝えると、連携の可否と初期設定の手間が具体的に見積もられ、各社を同じ前提で比較できます。

REDISH 税務の位置づけ(表記上の注意)

リディッシュ株式会社(REDISH)は税理士法人ではありません。税務業務は飲食店を専門とする提携税理士法人(東京都港区・東京税理士会麻布支部)が担当し、記帳代行と月次数字の見える化を REDISH が担います。飲食店向けの支援実績は 1,000 件以上、月額 1 万円〜(税別)。料金と支援範囲は REDISH 税務 を正本としてください。

よくある質問

東京の飲食店でも REDISH 税務は使えますか?

都内の店舗オーナー向けに、LINE 送付と POS 連携を前提とした記帳代行を提供しています。税務処理は提携税理士法人が行います。

港区以外の店舗でも対象ですか?

東京23区をはじめ都内の飲食店オーナー向けの説明です。提供エリアの詳細は お問い合わせ でご確認ください。

税理士事務所そのものを探したい場合は?

税理士会の紹介窓口や紹介サービスが選択肢になります。ルートの整理は 税理士の探し方8選 をご覧ください。

東京だと顧問料は高くなりますか?

地域よりも、仕訳件数・決済手段の数・雇用の有無といった作業量で決まる部分が大きくなります。目安は 飲食店の税理士費用の相場 を参照してください。

複数店舗を都内で展開する場合の注意点は?

店別に損益が出る状態にしておくことです。合算の試算表だけでは、赤字店舗の存在が黒字店舗に隠れて見えなくなります。店別集計を依頼範囲に含めるかどうかを、契約前に確認してください。

東京だからこそ備えておくことはありますか?

税務上の取り扱いが地域で変わるわけではありません。東京で効くのは、家賃と人件費の水準が高い分、月次の遅れが利益に跳ね返るまでが速いという点です。年1回の申告だけで済ませず、締めのサイクルを月次で持つことが、そのまま備えになります。

物件を契約する前に相談できますか?

できます。都内は家賃の水準が高く、契約前に「その家賃で損益分岐点が何人になるか」を出しておくと、条件交渉や物件の比較に使えます。契約後では動かせない条件のため、判断が可逆なうちに数字を当てるほうが効果があります。

現金の割合が高い店でも任せられますか?

任せられます。ただしレジ締めと現金の一次確認は店側に残ります。差異が出たときに誰がいつ確認するかを運用として決めておくと、月次が安定します(レジ締めが合わない原因)。

大阪の店舗向けの説明はありますか?

大阪で飲食店を経営する方向けの記事 をご覧ください。